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偏差値とは?知らないと損!その出し方と、見方の注意点3つ。

高校受験や大学受験のとき、志望校に合格できるかどうかの目安として「偏差値」を利用している方は多いでしょう。

しかし、偏差値とは何かをよく知らずに利用している、自分の偏差値を知りたいけれど出し方がわからないという方も多いのではないでしょうか。

偏差値とは

偏差値とは、簡単にいうと「自分の点が平均点からどの程度離れているか」を表す値で、偏差値50=そのテストを受けた人の平均点になり、点が高いほど偏差値は高く、点が低いほど偏差値が低くなります。

【偏差値の出し方】

偏差値は以下の計算式で求めることができます。

①偏差値=50+(自分の点―平均点)×10÷標準偏差

または

②偏差値=50+(自分の点―平均点)÷2

標準偏差とは、テストを受けた人全員の点数がどの程度ばらついているかを表す数値ですが、標準偏差がわからないときは②の式を使うとおよその偏差値がわかります。

学校の定期テストなどでは平均点がわからないこともありますが、模試の場合は平均点が公開されていることが多いので計算することができるのではないでしょうか。

偏差値を見るときの注意点

受験や成績の目安になる偏差値ですが、見方にはいくつか注意点があります。

【偏差値は集団によって変わる】

偏差値の計算には「平均値」を使用するため、同じ得点でも偏差値が異なるという場合があります。

例えば、数学のテストで70点取った場合、②の式で偏差値を求めると平均点が50点の集団では偏差値60、平均点が70点の集団では偏差値50になり、点数は同じなのに偏差値が大きく違うということになります。

そのため、学力が高い生徒が受ける模試や学力の高い塾などでは偏差値が低く出やすい傾向があり、志望校の偏差値と見比べて「偏差値が届いていないからあきらめよう」と考えてしまうことがあります。

その反対に、学校平均点を使った偏差値が高いから大丈夫と安心していたら、志望校の偏差値が学校よりもレベルが高い集団の平均値で出した偏差値だったということもあります。

【偏差値一覧表の数値は合格率80%程度の数値】

塾などが発表する学校ごとの偏差値は、あくまでも「この程度の偏差値があればほぼ合格できます」という目安で、合格率80%程度の偏差値だといわれています。

そのため、自分の偏差値が志望校の偏差値に届いていないからといって「合格するのは不可能」とは言い切れません。

偏差値に5以上の開きがある場合は難しいかもしれませんが、差が5よりも小さい場合は合格できる可能性は充分あります。

また、模試での合否判定は実際の受験よりもやや厳しい判定になっていることが多いので、模試の偏差値や合否判定だけを見て極端に落ち込まないようにしてください。

【偏差値を計算するときは「まぐれ」を除外しよう】

模試などで70点を取って偏差値60という判定が出たとしても、70点のうち10点を「わからなかったけれどとりあえずマークシートを埋めた」などの「まぐれ」で取っていた場合、その点は「実力」で取ったものではありません。

「まぐれ」はあくまで「まぐれ」ですので、実際の受験のときにも同じような点を取れるとは限りません。このような場合、まぐれで取った点を引いた点で偏差値を計算し直しましょう。

また、正確な偏差値を知るために模試などを受けるときは「わからない問題には答えない」というようにするとよいでしょう。

まとめ

偏差値というと絶対的な数値のように感じますが、実際は集団のレベルに影響される相対的な数値です。

例えば、前回の試験よりも偏差値が低くなったという場合、「自分のレベルが下がってしまった」というケースと「周りのレベルが上がった」というケースがあります。

前者のケースの場合、遅れた分を取り戻すための勉強計画を立てなくてはなりませんが、後者の場合は周りのレベルに取り残されない・周りよりもレベルアップできるような勉強計画を立てることになるため、勉強に対する意識が大きく異なります。

偏差値の上がり下がりに一喜一憂する受験生や保護者はたくさんいますが、偏差値はあくまでも「目安」として考えましょう。