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本気で立ち向かうこどもを育てる

伸びる子を育てるには!

聖陵学院は高校受験を通して、
困難を乗り越えて成功を勝ち取る生徒を
育てていきます!

 

高校入試で
成功するためには?

自分でダメだと思わない限り、道は拓ける

 今回は、私が会社にいたときに体験したお話から、諦めないことの大切さをお伝えしたいと思います。今はそんなことはありませんが、昔は大きな会社に入社したいと思っても、卒業する大学や学部によって入社試験を受けられないということがありました。つまり、大学によっては会社の門をくぐるチャンスもなかったということです。でも、「それでもどうしてもこの会社に入りたい」と思ったら、どうしたらいいでしょうか。諦めるしかないのでしょうか。これは、高校受験も同じです。周りから不可能だと言われた高校に入るためには、どうしたらいいのか。ある2人の生徒の話から、その方法を考えてみましょう。

強い熱意は、人を動かす

 会社勤めをしていた頃、非常に仲の良かった友人から聞いた話をさせていただきます。
 
 その友人は、上場企業の人事部いました。彼の仕事の1つに、新入社員採用がありました。当時、大手の会社はどこも大卒の入社条件が厳しく、表立っては言いませんが、指定校制をとっていた企業も多かったと思います。卒業予定の大学によって入社試験が制限されている企業も、少なくありませんでした。大学名だけならまだしも、例えば早稲田大学なら政治経済学部の学生のみ、私が通っていた中央大学なら法学部の学生のみと、それぞれの大学で一番高いレベルの学部が指定されることもあり、一部の学生だけが入社試験を受けられるという仕組みです。つまり、それ以外の学生は入社試験を受けるチャンスすら、与えられないのです。彼が勤めていた会社は、それほど偏った採用制度ではありませんでしたが、毎年、どこの大学の学生を採用するか、何となく決まっていました。
 
 ある日、彼がデスクで仕事をしていると、電話窓口の女性社員から電話がかかってきました。「入社を希望する学生さんから、人事部にお電話が入っています」そう言われ、彼は、その電話を受けました。電話をしてきた学生は、大学名と学部を告げ、入社試験を受けさせてほしいと彼に言いました。彼の大学は、入社実績のある大学ではありませんでした。かわいそうですが、会社が指定する大学ではありません。一部上場の大手企業は、大学を指定しても、当時は、多いと数千人の学生が入社試験を受けに来ます。その中で採用するのは、たった70人程度。倍率約100倍という狭き門をくぐらなければならないのです。
 
 そして採用する側も、大勢の中から合格者と不合格者を振り分けていくことになります。彼は、学生さんに「まだ入社試験は始まっていませんので、始まってからまたお電話をいただけますか」と、電話を切ろうとしました。しかし学生は、「5分でいいですから、会って話を聞いてください」というのです。もちろん、入社できる採用実績大学に入っておらず、会っても無駄なのではないか?と彼は、思っていました。しかし、学生に熱意を感じ、彼は「これはおもしろそうだ」と思いました。そこで「では、今から会いましょう。1時間後に1階のロビーに来てください」と言ってみました。今日すぐにと言えば、驚いて日時を変えてほしいと言うだろうと思ったからです。
 
 入社試験では、日時を変えてほしいと言った段階で、不合格になってしまうこともあります。採用試験というのは、実は、ここから始まっているのです。入社試験よりも大切なことはないという熱意が、学生にあるのか。彼は、学生が予定を変えてほしいと言ったら、チャンスを与えないつもりでした。すると学生は、「2分でロビーに行けます!」と答えました。学生は、会社の前の公衆電話から電話をしてきたのです。彼は少し驚き、「これはいいかもしれない」と思いました。
 
 彼はすぐにロビーへ降りて行き、学生を近くの喫茶店に誘いました。そして学生に「あなたの学校は、採用実績校に入ってないので、なかなか難しい。」と伝えました。その上で、「誰か社内に推薦者はいないのか。コネなどはあるか?」と聞きました。そんなものがあるのなら、彼のところへ会いに来る必要はないのですから、いないことが分かった上で聞く、とても意地悪な質問です。それを聞いた学生は、彼の顔を見てニッコリと笑い、こう言いました。「ここでお話をさせていただいたのも、何かの縁です。できれば、私の推薦者になってもらえませんか?」彼はビックリしてしまいました。こんな肝のすわった学生は、初めてでした。彼は、学生に対して好意を持ちましたが、彼の個人的な意見では入社試験を受けることはできません。そこで試しに、「自分をPRしてみてごらん」と彼に言ったのです。
 
 聞くと、学生は、オリンピックに日本代表として出場することになっている強化選手でした。ただ彼の競技でオリンピックに出ても、そのあとの仕事がないので、食べていけないため、スポーツをあきらめて会社に入りたいのだと言いました。彼は、学生の話を聞いて、ひたむきさに心を打たれました。学生が語る大学時代の苦しい練習や厳しい上下関係に耐えた経験から、彼はその試練を乗り越えた者だけが得られる、素晴らしい人格を感じ取りました。
学生の話は、どれもひたむきな努力と、厳しい環境に置かれてもひねくれることのない、素直な人間性を感じさせるのに、十分なものでした。
 
 大学でオリンピック出場選手を出すような体育会に所属するのは、それだけでも大きな試練です。普通の学生では、乗り越えることはできません。特に私立大学の体育会には、昔は、ものすごいしごきがありました。ましてやオリンピックの強化選手ともなれば、それこそ死線をくぐり抜けていると言っても過言ではありません。だからこそ、一流企業は体育会の人間を好んで入社させます。きっとその学生も、いったん目標を掲げたら、厳しい練習が続いてもあきらめず、それを達成できる強い人間でしょう。そして、学生はそれまでの努力をすべて捨て、体当たりで彼のところへ来たのです。彼は、オリンピックの強化選手という肩書きではなく、学生の迫力や熱意を見て「この学生と一緒に働いてみたい、上司に推薦してみよう」と思い始めていました。学生は、友人を味方につけることに成功したのです。
 
 私は常々「熱意は人を動かす」と考えています。学生の失敗することを考えないひたむきな人間性と、ダメと言われても引き下がらない情熱が、彼を動かしました。彼が電話を切ろうとしたとき、指定校ではないからダメだと言ったとき、すぐにロビーへ来いと言ったとき、そのどこかで学生がくじけていれば、このチャンスは生まれませんでした。しかし、学生はくじけることなく、不可能を可能にしたのです。少しの試練で、すぐにくじけてしまうこと。これがいかに危険であるかを、私たちはもっと知らなければいけません。自分で不可能だと思わない限りは、不可能なことはないのだということを、知っておく必要があるのです。
 
 友人は、学生から履歴書を受け取り、「明日、電話する」と言って帰しました。そして、会社に戻ってすぐに学生が通う大学に電話を入れ、彼の言っていることが嘘でないことを確かめた後、人事部長に「採用実績校以外の学生ですが、とてもいい人材なので、採用試験を受けさせてほしい」と頼みました。当然、部長はすぐに「うん」とは言いませんでした。「何をバカなことを言っているんだ」とも言われましたが、彼があまりにしつこく言うので、
仕方なく「お前が推薦人になるんだな。大丈夫なんだな?とりあえずチャンスを与えてみよう」と了承してくれました。翌日、友人が学生に電話でそのことを伝えると、学生は涙声で何度も「ありがとうございます」と言って喜びました。その後、学生は面接や学力検査、体力検査をすべて合格し、晴れて合格したのです。

必ず何とかなると、楽観的に考える

 「自分がダメだと思わない限り、道はひらける」このことを、身をもって証明した1人の中学生が、大垣東高に合格していく物語をお話しましょう。
まずは、彼の合格体験記をお読みください。

合格体験記

佐藤久則

 僕は、この聖陵学院に通って、本当によかったと思います。この塾だったからこそ、今までやってこれたのだと思います。僕の1回目のテストは300点ちょっとで、内申は30でした。なぜなら、このときまで高校受験のことは全然考えもしなかったからです。でも、行きたい高校が決まり、日曜特訓や夏期講習が始まると、始めは嫌でしたが、自分のためだし先生方も一生懸命だったので、つらいとは感じず、楽しいと思えるようになりました。2回目のテストは408点とうれしかったけれど、油断してしまい、3回目は360点になってしまいました。このとき、いくら点数がよくても油断をしてはいけないことを、身をもって知ることができ、いい経験をしたと思います。
 
 それからも努力を続け、4回目には自己最高の409点を取ることができました。そして本番、合格発表で自分の受験番号を見つけたときは、口には言い表せないくらいの感動を味わいました。これから受験を迎える人に一言言うとすれば、いい点や内申が取れて余裕な人も、決して油断しないことです。聖陵学院の先生方、いろいろと迷惑をかけてすいませんでした。これからもお仕事、頑張ってください。本当にありがとうございました。

 ちょうど第3回目の実力テストの結果が出た11月の終わり頃、私は本部で中学3年の成績データ表に目を通し、佐藤くんのデータ表を前に考え込んでいました。佐藤くんは、10月の実力テストで408点を獲得していましたが、11月のテストでは362点と大きく点数を下げていました。彼の志望校は、大垣北高か大垣東高だったのですが、この点数では両校とも難しい状況です。中学3年の2学期というのは、中間・期末と2回の定期テストのほかに、実力テストが2~3回続きます。その上、体育大会や文化発表会などイベントが目白押しとなり、とても忙しい学期です。聖陵学院が塾独自の実力テストを行わない理由はここにあります。学校行事や学校のテストでただでさえ忙しい中3の2学期、ここに塾の実力テストまで入れたら子供たちはとても準備が間に合いません。聖陵学院で大幅点数アップ者が大勢出るのは、塾で実力テストをやらないからです。学校のテストに絞り十分な準備時間をとるからです。こういう戦略がしっかりしているから聖陵では大幅点数アップ者が大勢出るのです。
 
 話を元に戻しますが、中3の2学期は、行事がたくさんあり予定が厳しいので実力テストの点数が下がってくる子も多いのです。ただ、それをどういう風に本人がとらえているのか?ここが一番重要です。私は佐藤くんが実力テストの点数が下がり始めたことを気にしているだろうと、心配していました。そして、どうにか励ましてやらなくてはと、ひとり気をもんでいました。
 
 私は普段、うまくいかなかったことはすぐに忘れること、そして失敗した原因をあまり細かく分析しないようにと、生徒に教えます。反省は必要ですが、それによる心がどうなるのかが、成功にはもっと重要だからです。分析すればするほど、次の試練にも負けるような気がしてくるならやらない方がいいと考えています。実際、負ける自分を考えていると、本当に負けてしまいます。失敗したときは、反省したらすぐに忘れて勝ったときの自分を考えて自分を鍛えること、そして努力をすることです。これが私の教え続ける、勝つための哲学の第一歩です。
 
 私は、授業が終わった後、佐藤くんに「どうだ、調子はいいか?」と声をかけてみました。すると彼は、「うん!順調、順調」と答えたのです。あまりに反応が明るいので、私は思い切って「3回目の実力テストだけど、いいときもあれば悪いときもあるから、気にするなよ」と言ってみました。その言葉を聞いた佐藤くんは、あっけらかんと「先生、そんなこと気にしてたの? 何も心配ないよ。次は大丈夫だからね」と言いました。その声は、やせ我慢をしているような様子ではありません。自信に満ちた張りのある声でした。
 
 彼はテストの点数が下がったことを、くよくよ悩んで自分の未来を悲観してはいませんでした。自分の未来に明るい見通しを持っていること、楽観的でいること!このことは、人が勝利を収めるために非常に重要なのです。どんなときも楽観的に考え、必ず何とかなると思うこと。これは、私がいつも生徒に教えていることです。彼は、明るい未来を考えてコツコツと勉強していました。そしてその言葉どおり、4回目の実力テストでは、自己最高の409点という大勝利をおさめたのです。
 
 今、中学3年生の皆さんの中で、2学期になって実力テストの点数が下がってきている人も、大丈夫です。きっと佐藤くんと同じように、4回目のテストでは大きく点数が上がるはずです。夏期講習のすぐ後に行われた実力テストは、みんないい点数だったはず。その点数がまたとれますから、心配しなくても大丈夫です。塾を信じて、休まずに来てください。
 
 4回目の実力テストは、皆さんの運命を決める大切なテストです。自分はダメだとか、できないと思い込むと、本当に結果もそうなってしまいます。自分で不可能だと思わない限り、不可能なことなど何もありません。実力テストの40点、50点はすぐに上がりますよ。それどころか、100点くらい上がる子がたくさん出ても、不思議ではありません。聖陵学院に通う子には、それぐらいの力があるのです。あなたたちの夢を実現させる力が、聖陵学院にはある。そう信じて、私たちと一緒に最後の試練に立ち向かいましょう。志を高く持って戦いましょう。夢を持って決して諦めなければ、人はなりたい自分になれます。この受験哲学を使って、勝者になってください。試練に立ち向かい、勝利をおさめ、自分の未来を信じられる人物になってもらいたい。この先の人生を強くたくましく生きて行ける人物になってもらいたい。私たち聖陵学院では、常にそう考えて、毎日の指導をさせていただいております。

学院長 矢嶋克也